2017/11/07
抗インフルエンザ薬には細胞内に増殖したウイルスが細胞外に出ないようにするノイラミニダーゼ阻害薬4剤(タミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタ)と細胞内でのインフルエンザ増殖を阻害するアビガンがあります。
ノイラミニダーゼ阻害薬すべてに耐性化したウイルス株の出現頻度は低いと考えられますが、その可能性は否定できません。こうした考えに基づき、ノイラミニダーゼ阻害と作用機序の異なる薬剤を準備しておくことが重要とされています。
アビガンは抗インフルエンザ薬として有効と考えられていますが、胎児に対する催奇形性の副作用が懸念されるほか使用経験が少ないため、重篤度が高く既存のノイラミニダーゼ阻害薬全てに耐性化した場合に使用する意義があるとされています。アビガンは日本で作られた薬剤なので、日本人にとって心強い新薬と思われます。